先日、ライン講座の読者様から、質問をいただきました。
小さい子がジュースのふたを開けようとして、ジュースをこぼしてしまった時のお母さんの対応について記した、
「すばらしいコーチングを見た!!」
https://coaching.kozutsumiakiko.com/2018/09/26/bestcoach/
を読んでくださってのご質問です。
「ジュースをこぼしたのが小さい子だったから、一人で開けられたことをほめるのは納得できます。もしこれが、ジュースを上手に開けられて当然の大きい子だったとしたら、どういう言葉をかければいいですか?」
回答はこちらです。
大きいお子さんがこぼしてしまったときは、「あら、〇〇ちゃんとしたことが」「〇〇ちゃんらしくなかったね。」というように、
今の行動は、本来のあなたとは違っていたね、ということが伝わればOkです。
このように、本来その人ができることを失敗してしまったときは勿論ですが、ゴールを設定していて、そのゴールを当然達成する自分、という自己イメージがある場合に、その自己イメージに反してしまったときにも、同様に「らしくない」と言葉がけするのがいいです。
このとき、現状は全く関係がありません。
例えば、人前で堂々と話す、というゴールを持っている人がいるとします。ゴールを達成している自分は、大勢の人の前で堂々と話しています。そんな人が、今、何かのスピーチであがって失敗してしまったとしたら、「私らしくなかった」と思えばいいのです。
たとえ過去のスピーチの時にはいつもあがってしまっていたとしても、今回のは「私らしくない」でいいのです。過去は一切関係ありません。
自分が堂々と話すイメージをもって臨めば、次回のスピーチにあがってしまう危険は最小限に抑えられます。
堂々と話す自分、という自己イメージが高まると、それに必要な対策をするのは当然のことなので、事前の準備から変わってきます。堂々とした内容の原稿を練り、優れたスピーチの音声や動画を繰り返し視聴して、自分が堂々としている様子を何度も頭に思い描いてイメージトレーニングして本番に臨めば、何も準備をしないよりはるかに、あがらずに堂々とできる可能性は高まるのです。やらなければならない、ではなく、当然のことになっているので、そこに努力や我慢は一切要りません。
このように、物事は思考が先、現実は後から変わります。
コーチは、クライアントのゴール達成に向け、高い自己イメージをクライアントと一緒に作りあげ、「当然達成できる」と思えるようサポートしていく役割です。
子どもに対しては、親がその役割を果たします。
子どもは親の影響を強く受けて育ちます。親が子どもに対して高いイメージを持っていると、子どもは自然と「僕は(私は)できる!」と確信するようになります。
未知のことへの挑戦が多い子どもたちには、高い自己イメージを持っていってもらいたいと、私もコーチとして、一人の親として、心から思います。