3月はじめから子どもたちの休校が続き、3か月間ずっと子どもたちが家にいる状態でした。
育児休職を除き、夏休みよりも長い間、子どもたちと過ごすのは初めての体験だったので、いろいろ得難い経験をしました。
一番インパクトがあったのは、「やりたくないことをやるとどうなるか?」という体験です。
小学4年生の息子の、休校期間中の毎日の過ごし方は、
・ゲーム実況の動画をみる
・ゲームをやる
・ゲームを作る
の3つで構成されています。
ゲームを作っていて傑作ができると、「ママやって~」と呼ばれます。
たいていは「はーい」と言って、普通にやります。下手だのなんだのと散々言われながらも、よくこんなのを思いついたな、と関心しながら、楽しくやっています。
あるとき息子が作ったゲームは、「スーパーマリオ」のような、いわゆるアクションゲーム。
私は元々あまり好きではありません。
しかも、息子の作ったものはとても難しく、私は失敗ばかりしていました。
失敗すると最初に戻ってしまうので、全然前に進めません。
私は次第にやりたくなくなってきました。
やる気がなくなると、一生懸命に取り組まなくなるので、はじめのころはできたところもできなくなり、私はとても不機嫌になりました。
「ママはやりたくないからもうやめる」と息子に言ったら「だめ」というので、息子がやってほしいなら、と、仕方なくもう少しだけやろうかな、と思い直しました。
ここで、ここ何年も感じたことのない感情が、ふつふつと湧き上がってきたことに気づきました。
「なんでこんな時間の無駄なことをやらせるの!やりたくないって言っているでしょう!」と、思わず口にしていました。
頭の中でアラームが鳴り響き、これはダメ、have toをやっているからだ、と気づいたのですが、怒りで冷静に考えることができません。
私があまりにも怖い顔になったので、息子が「もういい」と言いました。
それで私はほっとして、息子から離れました。
私はすぐに、「今のは私らしくなかった」と思い、今度からどうしようかと考えました。
息子は私に、私が嫌いなゲームをやらせたかったわけではありません。自分の作ったものを、普段なら友達にやってもらうのに、何か月も友達と遊んでいないから、家にいる私にやってもらいたかっただけです。
私は息子の気持ちを満たそうとして無理してゲームをやったのですが、その方法でなくても、息子の気持ちを満たすことできる、と考えました。
私は息子のところに行き、「いつもすごいゲーム作っているの、ママはよく知っているよ。次からアクションゲームはパパにやってもらおう」と言いました。
息子は、「うん、ママはいつもにっこりしてて欲しい」と言いました。
私はわかったと言いました。
ーーー
私は普段、「have to~」のことは一つもしないからです。
何らかの場面で、胸がざわざわしてきて「あ、これはやりたいことを外れている」と気づいたときには、事前にうまく回避します。
(やらなくてすむようにするか、抽象度を上げてゴールに結びつけてしまいます。)
今回、やりたくないことをそのままやってしまったので、久しぶりに、本当に久しぶりに「have to~のことをやると、どれだけ悪影響があるのか」を、身をもって知りました。
こんなひどい気持ちに日常的になっている人が、世の中にはきっとたくさんいるのだ、と思うと、やはり私はやりたいことがある、と気持ちが新たになりました。
そしてもう一つ気づいたことは、ここ数年は実際に「have to~」だけやって生きてきたのだ、ということです。
「コーチはhave toは一つもやってはいけない」と、かつてコーチングの先生に教わったことを思いだします。
そんなの無理じゃないの?と初めて聞いた時には思いましたが、できると思って実践してきたから、今ストレスなく毎日を過ごせているのだと、コーチングを学ばせていただいていることに、あらためて感謝しました。
息子は夜寝る前に気が向いたら、学校からでている宿題をやります。
やりたいものは丁寧にやり、やりたくないものは全然やらず、私が「これやったら?」などというと、わざとものすごく汚く書いたり、わざと間違ったことを書いたりします。
それをみて私は、「ああ、これはhave toをやらせてしまっているな」と気づきます。
その時の嫌な気分を私も久しぶりに味わったので、息子がどんな気持ちか、手に取るようにわかります。
息子が何か大きな夢を見つけたら、それに向かって必要なことはすべてやりたいことに変わるので、何も心配していません。
そのために親にできることは、息子が興味を持ちそうなことを、色々見せてみることだと、私は思っています。
6月から分散登校がはじまり、我が家の子どもたちも少しずつ、学校生活に戻っていくことでしょう。
やりたいことをやり、やりたくないことはやらないで育ってきた我が子たちは、時に社会とぶつかることもあります。
それでも「want to」で生きるためには、夢やゴールを持っていることがとても大事なので、(そうでないと、ただわがままを言っているだけと思われる)それを大事にして、子どもたちを見守ろうと思います。
追伸:
子どもたちのこととは別に、もう一つ「have to」関連の事案があります。こちらは現在進行中なので、決着したら書こうと思います。
・オンライン個別相談会
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主に、お子さんをお持ちの保護者に向けた情報を書いていますが、今とは違う人生を歩みたい方、どのような方のお役にも立てるよう、執筆しています。
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